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耳コピ

ドラム耳コピの方法とコツ1

ドラムの耳コピ

耳コピ準備編を終えましたら実際に耳コピを始めていきましょう。

まずはドラムからです。初心者がドラムを耳コピする上で失敗するケースは、一気にコピーしようとする事です。まだ耳が全ての音を聴き取れていない、もしくはバスドラ・スネアそれぞれの音を正確に認識できてないのに、一曲コピーしようとしても無理です。

でも1小節だけ、2~3秒だけと考えたらどうでしょう?出来る気がしませんか?楽器はパターンの繰り返しです。それはドラムでは顕著です。楽譜やTAB譜なんかを見ても、ほとんどがパターンで形成されており、コピーしてみると案外繰り返しが多い事に気付きます。

1小節コピーしたくらいでは先は長いと感じるかもしれませんが、1小節コピー出来れば思ってるより先は長くないんです。パターンが見えてきますから。ですのでまず1小節を耳コピしましょう

バスドラ・スネア・ハイハットそれぞれの音を覚える

1小節コピーする前に、ドラムそれぞれの音がどんな音なのかを理解しておかないといけません。それぞれの音については、ドラムの種類と役割で確認しましょう。

DAWソフトを利用している方はドラム音源を呼び出し実際に聴き比べてみるとよいでしょう。覚えるといっても完璧にする必要はありません。同じバスドラでも音源によって音の聴こえ方は違いますし、テクノのような電子的なドラムになると一筋縄ではいかない音も登場します。

「バスドラは低い音なんだな」「ハイハットはリズムを刻んでいる」のようにざっくりと覚えるだけで充分です。

ソフトへ読み込み テンポを合わす

ドラムセットそれぞれの音が、どんな音を出すかがある程度分かったら次に下準備をしましょう。ソフトを利用している方は、耳コピしたい曲をソフトに読み込んでください。

オーディオの読み込み

DAWソフトを利用している方は、楽曲とDAWのBPM(テンポ:上図144.00の部分)を合わせておくと耳コピがしやすくなります。最初にテンポを設定をしておきましょう。

やり方は曲の1拍目(小節の頭)とソフトの1拍目を合わせます。BPMを80~140辺りである程度予測を立て、メトロノームのクリック音と曲のテンポが合っているかを確認します。上図のように曲が綺麗な波形になっていれば合わせやすいかもしれません。

もし遅いと感じれば遅く、速いと感じれば速くして、少しずつテンポの差を埋めていきましょう。1小節目2小節目イントロと聴き終わってもテンポが合っていればそのBPMはほとんど正解です。ただ最終確認として曲の最後の方を再生してみましょう。

その時にテンポがずれていた場合そのBPMは1~2ほど間違っていたという事です。最初の方の数mの狂いが最後の方は大きくなっているんですね。ですのでBPMを設定する時は最初と最後を聴いて確認するとよいです。

バスドラ・スネア・ハイハットそれぞれ別で聴き取る

ソフトと楽曲のBPMを合わせたら、いよいよ1小節を耳コピしていきます。ドラムを耳コピする時に大事なのは、一度に全部をコピーしない事です。バスドラムならバスドラ、スネアならスネア、どの音でもかまいませんが、1つの音だけをまず聴きとってみましょう

聴き取れたらDAWソフトのドラム音源で実際に打ち込んでいきましょう。BPMを合わせているので耳コピ出来た場合、音が綺麗に重なる筈です。

(SONAR X1 LEループ方法)
ループ方法
(1の部分をドラッグで引っ張って範囲を指定し、2の箇所をクリックするとループ再生させる事が出来ます。)

DAWソフトを使用していない方は実際に演奏してもよいですが、最初はTAB譜や楽譜に記入する方が理解は早いでしょう。

バスドラの耳コピ

ドラムの中で最も音が低いのがバスドラです。人間の耳は基本的に中音域から高音域の音が聴き取りやすくなっているので、バスドラやベースなど低音域部分は簡単に聴き取る事ができません。

そこで役に立つのがソフトに備わっているEQ(イコライザー)です。最近ではスマートフォンの音楽アプリやオーディオ機器にも付いています。前回紹介したフリーソフト聞々ハヤえもんにも備わっています。

EQを使って高音域をカットし、低音域を聴きやすくする事で、バスドラムの音を聴きとってみましょう。
(SONAR X1 LEでのEQの使い方)
SONAR X1 EQ
「オーディオFX」から「EQ」でEQを扱う事が出来ます。「Sonitus fx:equalizer」を呼び出しましょう。
Sonitus fx:equalizer
上図のようなEQが現れます。詳しくは今後解説しますが、①から⑥まで番号が振り分けられており、①の方が低音域、⑥の方が高音域です。今回はバスドラの低い音を聴く為に高音域をカットしたいので、③から⑥辺りを下げてみましょう。
高音域カット
黄色い丸の数字部分をドラッグで感覚的に下げる事も出来ますし、下部のツマミをいじっても変える事ができます。バスドラの音が聴きたいだけですので、下げる位置は適当にやって下さい。そして再生してみましょう。

これでかなりバスドラの音が聴き取りやすくなったと思います。もしまだ聴こえにくければ、①や②を上げる(ブーストさせる)事で更に聴こえやすくなります。自分の聴こえやすい位置に調整してみましょう。

(長くなったのでスネアハイハットタムは次回に回します。)

完璧にやらない

耳コピで最初に大事なのは完コピを目指さない事です。もちろん出来るならやればいいですし、完コピしてやる意気込みは必要です。ただ最初の内は聴こえない音なんかも出てくると思います。

楽譜や答えを見比べて聴こえなかった部分で落ち込む必要もありません。完璧に聴きとってやる!との意気込みは必要ですが、それでも漏れは出てきます。

実は耳コピはプロでも間違えています。楽器系雑誌には、アーティストの曲の楽譜が掲載されていることが多いですが、かなり間違えてることもあります。

でも繰り返し、たくさんの曲をコピーする事で、間違いや聴こえない頻度は圧倒的に減りますし、慣れればEQをいじらなくても聴こえるようになってきます。

最初にコピーしたものを数年後、いや数ヵ月後に聴き直してみても、あまりの間違い具合にびっくりすると思います。でもそういうもんです。そういった意味では最初に耳コピしたデータは残しておくと自分の成長ぶりが分かって面白いです。

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