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音楽理論

21.ダイアトニックコードとは?

ダイアトニックコード

前回はコードについてのお話をしました。これだけ知っておけば作曲は十分に可能です。思いついたメロディに合うコードをあてはめてみたり、コードを先に考えてメロディを作ってみるのもよいでしょう。

ただ作曲初心者の方は、どのコードを使えば気持ちよく感じるのか分からないと思います。そこでその目安となるのがダイアトニックコードです。

ダイアトニックコードとは、各調で主に使用される7つのコードの事です。実は各調には、使いやすいコードが存在しているんです。あくまで目安ですから、そこから外れて作る事も多々あります。

ただこのダイアトニックコードのみで作られた曲も、世の中にはたくさんあるので、この法則を知っておくと作曲の基本的なコツがマスター出来ます。

しかも各調のダイアトニックコードは覚える必要ありません。前回のコードの項と、音階の項をしっかり理解していれば、各調のダイアトニックコードはすぐに導きだす事が出来るんです。

7つのコード

例えば、ハ長調のダイアトニックコードは、下図の7つのコードで出来ています。

Cダイアトニック

一見ややこしそうですが、このコード一つ一つをよく見て下さい。

実はドレミファソラシの長音階にそれぞれ三音目と五音目の音を足したトライアドのコードです。

「D」「E」「A」「B」の4つのコードはマイナーですが、「C」~「B」のコード全てがメジャーコードだと、「D」「E」「A」「B」は黒鍵を使用する事になってしまいます。

ハ長調は基本白鍵ですから、コードといえ黒鍵を使うのは「使いやすいコード」とは考えにくいです。ですからマイナーや(-5)となる事で、白鍵のみのコードが出来上がります。

つまりダイアトニックコードとは音階に合わせたコードなんです。曲に合うのも当然ですよね。しかもこの、「C、Dm、Em、F、G、Am、Bm(-5)」というのは各調で共通します。

ディグリーネーム

例えば、Dのニ長調の場合は「D、Em、F♯m、G、A、Bm、C♯m(-5)」となります。これらはローマ数字を使用したディグリーネーム(度数表記)という下記の方法で表記されます。

ディグリーネーム

上図はハ長調の場合ですが、「Ⅰ、Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm、Ⅶm(-5)」は全ての調共通に使う表記です。このディグリーネームを覚えてしまえば、全てのキーのダイアトニックコードが瞬時に分かります。

Cがキーなら上図のように。Fなら「F、Gm、Am、A♯、C、Dm、Em(-5)」です。

ディグリーネームはこんな時に役立つ

「Ⅰ、Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm、Ⅶm(-5)」のディグリーネームは、今後作曲をするとき、コード進行を考えるとき、様々な場面で使用できます。

例えばハ長調の場合、1音目がCのコード、4音目はFのコードですが、へ長調の場合、Fが1音目で、Cは4音目と変わります。同じCやFのコードなのに、調によって何音目かが変わる為、曲に与える効果が変わります。

ですので音楽では「Fコードを使ってFの雰囲気を出す」というのは成立しません。そこでこのディグリーネームを使用し、「Ⅳを使ってⅣの雰囲気を出す」という事が出来る訳です。

まとめ

まとめ

・調には使われやすい7つのコード、ダイアトニックコードが存在する。

・それらは長音階に第三音と五音を足したコード。

・各調共通で「Ⅰ、Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm、Ⅶm(-5)」となっている。

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